Monday, December 05, 2016 10:40 AM

米抜きTPPなら効果半減 日本のGDP拡大7兆円に

 石原伸晃経済再生担当相は5日の参院環太平洋連携協定(TPP)特別委員会で、米国抜きでTPPが発効した場合の日本の経済効果について「目安としてだが、半分程度になってしまうと考えて差し支えない」との見方を明らかにした。政府は発効で日本の国内総生産(GDP)が約14兆円拡大すると試算しており、半分なら7兆円程度となる計算だ。

 石原氏は「米国が抜けたらどうこうという数字は持ち合わせていない」としながらも、TPP参加国全体に対する日本の貿易額のうち米国が占める割合が5割程度であることを理由に、経済効果がおよそ半減すると説明した。民進党の桜井充氏の質問に答えた。

 ただ政府の試算には、そもそも経済効果が過大に算出されているとの批判が根強い。この日の審議でも民進党の川田龍平氏が「非現実的だ」と主張し、TPPでかえって雇用などに悪影響が出るとした米国の大学の試算などを引き合いに追及した。石原氏は「そもそも前提が全然違う」などと答え、議論がかみ合わなかった。(共同)