Monday, December 05, 2016 10:43 AM

「和解の象徴」と位置付け 米、アジア重視の継続訴え

 オバマ政権は、日米両首脳の真珠湾訪問を、かつて太平洋戦争で戦火を交えた両国の和解の象徴と位置付けている。アジア太平洋地域の安定を支える未来志向の日米同盟を、任期切れ間近のオバマ政権による「レガシー(政治的遺産)」として結実させたい考えもある。

 今年5月に現職大統領として初となる広島訪問を果たしたオバマ氏。歴史的な被爆地訪問には、自ら掲げる「核兵器なき世界」の理念を前進させるとともに、周辺国と歴史問題を巡る対立を抱える日本に和解の先例を示す思惑も込められていた。

 水面下で安倍晋三首相の真珠湾訪問を日本政府に働き掛けてきた米政府当局者は「広島訪問の返礼としてではない。日米同盟を盤石にするためにも訪問は重要性を持つと伝えてきた」と強調する。(共同)