Monday, December 05, 2016 5:38 PM

カジノ法案衆院通過へ 賛否両論で民進ジレンマ

 カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)整備推進法案の衆院本会議での採決を6日に控え、民進党の対応が定まらない。党執行部は反対でまとめたい意向だが、一部賛成派を無視する形で意見集約すれば、党内に亀裂が生じかねないジレンマがある。自民党は審議不足との批判を受けながらも強気で、迫力を欠く野党第1党を尻目に14日までの会期内成立へ突進する構えだ。

 「ギャンブル依存症や賭博の合法化などたくさんの論点がある。わずか6時間の審議で採決に至るのはあまりに異常だ」。野田佳彦幹事長は5日の記者会見で、自民党の国会運営を批判しつつ、法案への態度決定については「結論を出せれば、出したい」と歯切れが悪かった。

 民進党は2日の衆院内閣委員会での採決は棄権し、法案への賛否自体の決定は先送りしたままだ。カジノ解禁の旗振り役を務める超党派の議員連盟に、前原誠司元外相や玉木雄一郎幹事長代理ら約30人が参加し「経済効果が一定程度期待される」(玉木氏)との賛成論があるからだ。(共同)