Wednesday, December 07, 2016 10:58 AM

制裁対象外の開発銀活用 ロシア、回避策を明示

 ロシア政府が日露の経済協力交渉で、欧米の経済制裁の対象にならない「ユーラシア開発銀行」(EDB)を経由したロシア企業向け融資を提案していることが7日、分かった。EDBにはロシアが6割超を出資しており、制裁の回避策を具体的に示して融資に慎重な邦銀の譲歩を引き出す狙い。

 EDBは、ロシアとカザフスタン両政府が共同で設立。ロシアの国営銀行の多くは欧米の経済制裁の対象だが、国際金融機関のEDBは含まれていない。

 関係者によると、ロシア企業への融資は、国際協力銀行(JBIC)や日本の金融機関がロシアの銀行に融資し、その資金を日ロの経済協力事業に関わる現地の企業に回す「ツーステップローン」の仕組みを取り入れ、リスクの低減を図る。ロシア政府は融資の受け入れ先としてEDBのほか、制裁対象ではない複数のロシアの地銀も日本側に提示したもようだ。(共同)