Thursday, December 08, 2016 10:10 AM

環境保護より産業優先 トランプ氏に批判

 トランプ次期大統領は7日、環境保護局長官に規制消極派でオクラホマ州司法長官のスコット・プルイット氏(48)を充てる方針を固め、環境保護より産業振興を優先する姿勢を示した。米主要メディアが伝えた。オバマ政権が進めた環境保護策の後退は不可避との見方が強まり、市民団体は人選を非難している。

 オバマ政権は中国と協調して新たな地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」の議論をまとめるなど環境保護の国際的な取り組みを主導したが、トランプ次期政権の消極姿勢は他国の対応に悪影響を及ぼす可能性がある。

 プルイット氏はトランプ氏と同様、気候変動の原因は人為的なものだとの考え方に懐疑的な見方を公言してきた。オバマ政権が温室効果ガスや汚染物質の排出を削減するために導入した規制はエネルギー産業を圧迫していると批判、撤回などを求める訴訟を起こしてきた急先鋒で「環境保護局の敵」とも呼ばれる。(共同)