Friday, December 09, 2016 4:51 PM

シリア即時停戦要求 国連総会が決議採択

 国連総会(193カ国)は9日、内戦が続くシリアでの人道支援関係者らに対する攻撃を強く非難し、内戦の全当事者に即時停戦を要求する決議案を賛成多数で採択した。国連安全保障理事会が米ロの対立で機能不全に陥る中、事態の打開に向け国際社会の意思を示す狙いがある。

 決議案はカナダが中心となって作成した。賛成は日米など122、反対はシリアやロシア、中国など13で、イラクを含む36カ国が棄権した。国連総会決議は安保理決議と異なり拘束力はない。

 決議はシリア国内での戦闘で人道状況が悪化し続けていることに「深刻な懸念」を表明。国連が人道支援物資を安全に届けることができる輸送路の確保を求め、シリアの平和と安定を維持するため責任を果たすよう安保理に促した。(共同)