Tuesday, December 13, 2016 10:00 AM

かすむ「反ウォール街」 トランプ氏、支持者離反も

 トランプ次期大統領が経済政策の司令塔に金融大手ゴールドマン・サックスの現職社長を起用することが決まり、選挙戦で掲げた「反ウォール街」はかすんだ。支持者の離反を招く可能性もある。

 トランプ氏は12日、ゴールドマンのゲーリー・コーン社長兼最高執行責任者(COO)を国家経済会議(NEC)委員長に充てると発表した。ゴールドマン幹部が要職に起用された例は過去にもある。クリントン政権で財務長官を務めたルービン氏は共同会長、ブッシュ前政権の財務長官だったポールソン氏は会長兼最高経営責任者(CEO)だった。

 しかし、トランプ氏が前例と違うのは、選挙期間中、金融界は複雑な税制の隙間をついて節税していると厳しく批判していたことだ。対立候補のヒラリー・クリントン氏を「ウォール街に支配されている」と攻撃していたことも記憶に新しい。(共同)