Thursday, December 15, 2016 10:48 AM

防衛相に配備撤回要求 オスプレイで翁長氏

 沖縄北部沿岸部での米軍の新型輸送機オスプレイ不時着事故を受け、沖縄県の翁長雄志知事は15日、東京都内で稲田朋美防衛相ら政府関係者に相次いで直接抗議し「オスプレイは欠陥機だ」として、沖縄からの配備撤回を求めた。オスプレイ運用が事実上の条件となる22日の米軍北部訓練場(東村、国頭村)の部分返還式典の自粛も強く要求。会談した杉田和博官房副長官は、その場で拒否し、開催を明言した。

 官邸での会談後、翁長氏が明らかにした。北部訓練場の返還式典を巡っては、返還で政府と歩調を合わせてきた宮城久和・国頭村長が15日、事故を受けて沖縄を訪問した若宮健嗣防衛副大臣に延期を提案。これまで出席としていた立場から「保留」に転じた。翁長氏も既に欠席を表明しており、式典開催が焦点に浮上した。

 翁長氏は杉田氏に、北部訓練場の非返還区域のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)でオスプレイが運用予定となっていることを踏まえ「極めて遺憾だ」と批判。「(返還式典開催を)見直さなければ、多くの県民の思いが踏みにじられ、政府への強い不信感をもたらす」と自粛を要請した。(共同)