Friday, December 16, 2016 6:19 PM

「アレッポは地獄と同じ」 潘氏、最後の記者会見

 今月末で退任する国連の潘基文事務総長は16日、国連本部での最後の記者会見で、2期10年の在任中、最大の人道危機を引き起こしたシリア内戦を打開できなかったことに無念さを表し、アサド政権軍が制圧した北部アレッポの現状について「地獄と同じだ」と述べた。

 潘氏はシリア内戦について「胸が張り裂ける思いだ。われわれはシリアの人々を見捨ててしまった」と話し、国連や国連安全保障理事会がシリアの平和と安定に向け十分な役割を果たせなかったことを悔やんだ。

 治安が不安定な南スーダン情勢については現状を打開するため、武器禁輸を含めた「懲罰的な措置」を取るよう安保理に促す考えを示した。任期中の成果とされる地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」発効については「われわれが支え、育てていかなければならない重要な業績だ」と強調した。(共同)