Monday, December 19, 2016 10:23 AM

大舞台で巧者ぶり発揮 好成績残した鹿島

 サッカーのクラブワールドカップ(W杯)で、開催国枠で出場したJ1鹿島はアジア勢として初めて臨んだ決勝でレアル・マドリード(スペイン)と大熱戦を演じ、延長の末に敗れたものの準優勝の好成績を残した。試合の流れを読み、勝機を巧みにたぐり寄せる持ち味が通用することを示し、石井監督は「世界に近づいていると証明できた」と口にした。

 アフリカ王者や南米王者を破って決勝に進み、強敵のRマドリードに真っ向勝負を挑んだ。柴崎の2ゴールで一時は逆転。2-2の後半40分すぎには波状攻撃を仕掛け、金崎や遠藤が決定機を迎えた。6億ユーロ(約738億円)に迫る年間収入を誇り、ロナルドら有名選手をそろえるRマドリードに対し、鹿島は40億円程度。圧倒的な戦力差を一体感や組織力で埋め、世界を驚かせた。

 自チームのスタイルに固執しがちな日本で、勝利にこだわる戦い方を押し出す鹿島は特異な存在と言える。小笠原は「よく自分たちのサッカーと言うけど、一発勝負ではめまぐるしく状況が変わる。その中で何をすべきか感じながらやらないといけない」と話したことがある。草創期に元ブラジル代表のジーコ氏が植え付けた精神が今も息づく。(共同)