Monday, December 19, 2016 6:25 PM

米経済成長のペース遅い FRB議長が不満表明

 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は19日、メリーランド州で講演し「過去の景気回復に比べて成長のペースが遅い」と述べ、経済の現状に対する不満を表明した。今後の金融政策には言及しなかったが、来年も景気動向を見極め、利上げの可能性を慎重に探る方針だ。

 イエレン氏は、失業率が11月に9年3カ月ぶりの低水準となる4.6%に改善したことや、賃金が上昇していることに触れ「労働市場は約10年ぶりの力強さを示している」と指摘した。ただ経済に「課題はある」と話し、成長ペースの遅さに加え「労働生産性の伸びの小ささに失望している」と語った。

 FRBは今月14日、1年ぶりの利上げを決め、来年もゆっくりとしたペースで金利を引き上げていく方針を確認した。(共同)