Wednesday, December 21, 2016 10:33 AM

国の借金依存35% 17年度、赤字解消進まず

 政府は一般会計総額97兆4500億円の2017年度予算案を22日に閣議決定する。新規国債発行額は600億円減らして34兆3700億円とするが、歳入に占める借金の割合を示す国債依存度は35.3%程度と高止まりする。財政健全化の目安となる基礎的財政収支の赤字額は10兆8000億円を超え、黒字への道は遠い。

 当初予算で見た国債依存度は7年連続で下がるが、35.6%だった16年度からの改善は小幅にとどまる。政策経費が膨らむため基礎的財政収支は赤字が微増となり、5年ぶりに悪化する。

 国債発行額のうち、赤字国債は1100億円減らして28兆2700億円とする一方、公共事業などに充てる建設国債は500億円増やして6兆1000億円とする。16年度は年度途中に編成した補正予算で建設国債を計3兆円近く増発することを決めた。財政悪化のイメージに直結する赤字国債を抑えつつ、建設国債に頼る安倍政権の姿勢が鮮明になっている。(共同)