Thursday, April 06, 2017 10:59 AM

アスリージャー市場に陰り〜ルルレモンなど予想を下方修正

 近年非常に好調だったアスリージャー市場に減速の兆しが見えてきた。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、運動以外の活動でもスポーツウェアを着る新しいファッション分野「アスリージャー(athleisure)」は、ここ数年の大きなトレンドで、多くのスポーツウェア・ブランドを成長させた。

 しかし、ヨガ・ウェアなどで知られるカナダの業界大手ルルレモン・アスレティカは、最新四半期の既存店売上高が予想の5%を下回る見通しであると発表。「客足が落ち、オンライン販売は春物の色に深みが足りないため苦戦している」と説明した。

 アンダーアーマーも2016年10〜12月期は販売が大きく減速し、17年の見通しを下方修正した。ナイキも3月下旬、受注の減少と価格競争の激化を理由に3〜5月期の売上高増加率を予想の1桁台半ばから1%に下方修正。さらに、服や靴の流行で北米部門が急成長していたアディダスも、16年11月に「今年ほどの好調な業績は見込めない」と発表している。

 こうした状況は、アスリージャー市場が飽和状態に近づいたことをうかがわせる。ルルレモンのローラン・ポドゥバンCEOは最近のインタビューで「まだ若い層には大きな成長の見込みがある」と語り、中国市場の可能性にも言及した。