Thursday, May 25, 2017 9:32 AM
5分で充電可能なEV用電池〜イスラエル新興企業が開発
イスラエルの新興テクノロジー企業ストアドット(StoreDot)は、充電にわずか5分しかかからず、充電1回で約300マイルの走行が可能な新しいEV用バッテリーを開発した。
グリーンカー・リポーツによると、「パウチセル型フラッシュバッテリー」と呼ばれる同社の技術は、層状構造にしたナノ素材と独自の有機化合物を使うことで普通のリチウムイオン電池より急速に充電できるという。
ストアドットは、ドイツのベルリンで開催されたキューブ・テック・フェアでこの技術を実演した。同社は2015年にこの技術を公表して以降、製品の開発段階に入った。開発には30人の材料科学者、生物化学者、有機化学者、電気化学者が参加し、これまでに2000万ドルが投じられている。
消費者の間でガソリン車からEVへの切り替えがなかなか進まない原因の1つは、EVの充電時間が比較的長いからだと考えられる。充電時間は、使う充電器によって数時間から一晩と幅があり、低速充電器は最大出力が3キロワット(kw)で充電に6〜8時間かかるが、急速充電器には約50kwの出力があり、約30分で80%の充電が可能。また、テスラの「スーパーチャージャー」は最大120kWで作動するという。
こうした充電の不便さのため、自動車メーカーの一部はEVより将来性の高い駆動システムとして、充電時間が普通のガソリン車とあまり変わらない燃料電池車(FCV)に注目している。