Friday, June 17, 2016 10:39 AM

「戦後の現実」受け入れを 領土問題でロシア下院議長

 来日したロシアのナルイシキン下院議長は17日午後、東京都内で記者団に対し、日露の「困難な問題の解決」のためには1956年の日ソ共同宣言の履行と「第2次大戦後の世界の現実」を認めることが不可欠だと強調、北方領土は戦後、ソ連・ロシア領になったことを日本は受け入れるべきだとの考えを改めて示した。

 日ソ共同宣言は両国の国交回復などを定めた文書。平和条約締結後の色丹、歯舞両島の引き渡しが明記されている。

 議長は、日露間の信頼を高め、あらゆる分野で協力を進めることが問題解決に必要だと指摘。5月のロシア・ソチでの日露首脳会談の際、安倍晋三首相が提示した8項目の対ロ経済協力案は有用だと述べた。(共同)