Thursday, February 01, 2018 11:08 AM
デルファイ、新興コンデンサ会社に投資
パワートレイン大手デルファイ・テクノロジーズは、先進インバータの開発を目指して新興のコンデンサ技術会社ポリチャージ・アメリカ（PolyCharge America）に資本参加した。
デルファイのプレスリリースによると、両社は共同でより軽く、小さく、耐熱性の高い高電圧インバータの開発に取り組む。デルファイ・テクノロジーズは、2017年12月にデルファイ・オートモーティブから事業分離し、現在は自動車業界向け推進ソリューションの開発を専門にしており、今回はスピンオフ後初めての大型投資となる。
ライアム・バターワースCEOは「この投資は、eモビリティやメーカーの最大の課題を解決するための革新的な新技術開発に対する当社の強い取り組みの表れ。戦略的提携により、事業の成長を支え、顧客および消費者に対するより魅力的でコスト効果の高いソリューション提供を目指す」と話している。
デルファイによると、インバータは電気自動車（EV）の推進用電気モーターを制御する重要な部品で、同社はこの投資によってEV向け推進ソリューション市場における存在感の強化を図る。
ポリチャージは、シグマ・テクノロジーズが電動車などの用途に向けて自社の「NanoLam（ナノラム）」技術を商業化するために17年9月に設立した。従来のインバータに使われているDCリンク型コンデンサよりはるかに進歩したといわれるソリッドステート型「ナノラム」コンデンサを開発した。
これは、薄いポリマーの誘導体を使った自己修復型高電圧コンデンサで、大きさや重量は既存技術の半分、非常に耐熱性が高い。自動車メーカーは、より軽い車の開発や、部品の小型化による車内スペースの拡大を図っており、この新しいソリューションはメーカーの必要を満たす可能性がある。