Friday, April 20, 2018 10:00 AM

マイレージ販促にML導入〜ヴァージン・オーストラリア

 豪航空会社大手のヴァージン・オーストラリアは、顧客向けマイレージ・プログラム「ヴァージン・ヴェロシティー(Virgin Velocity)」の運用に機械学習(ML)を応用し、販促効果を10%向上させたほか、最新データの解析を従来の10倍に高速化した。

 同社のデータ解析部門トルク・データ(Torque Data)のオリバー・リース部長がオーストラリアの技術系メディアCMOに語ったところによると、ヴァージン・オーストラリアは全社的なデジタル化計画の一環として、約1年前にマイレージ・プログラムの改革に着手した。

 会員ごとに個別化した特典を提供することによる使い良さの向上と、そのために有効な顧客向けコミュニケーションおよびデジタル販促活動を理解することが目的だ。

 ヴァージン・オーストラリアはまず、データ解析と予測モデリングの精度と速度向上のために、ボストン拠点の新興企業データロボット(DataRobot)の機械学習プラットフォームを導入した。従来なら販促用電子メールや広告を出してからその効果を分析するまでに数週間を要したが、データロボットのML技術によってそれを瞬時に行い、顧客の反応に迅速に対応できるようにした。

 同時に、顧客の年齢や家族構成、住所、関心がありそうな旅行先といった情報に基づき、約400の提携企業が提供する特典の中から個々の顧客が興味を持ちそうな内容をML技術によって特定し提供できるようにした。

 リース部長によると、そういった一連の処理を規則基盤プログラムや機械学習によって自動化することで、従来の取り引きデータや広告効果測定データに加えて、より多くの顧客データを分析し、より迅速かつ有効な顧客対応が可能になった。