Thursday, May 03, 2018 11:18 AM
コンチネンタル、エンジン部品事業の分離も
自動車部品大手コンチネンタルは、エンジン部品事業を切り離す可能性がある。
ロイター通信によると、同社は電気自動車(EV)や自動運転に向かって大きく変化する自動車業界の動きに即応できるよう、機構改革の可能性について銀行の専門家と協議している。エルマー・デーゲンハルトCEOは4月下旬、ドイツ・ハノーバーで開かれた株主総会で、現在年間売り上げ(440億ユーロ)の20%近くを占める「パワートレイン」部門を拡張し、バッテリーと内燃エンジン向けの部品を生産する意向を表明した。
デーゲンハルト氏は「これに伴い、一部の事業をより自立した組織として切り離す可能性がある。この組織には起業家的なより多くの自由を与える」と説明した。
事業再編の支持を得るため、同社はすでに労働組合とは合意を交わしており、5年間はパワートレイン事業の雇用確保を約束したという。しかし投資家はこうした計画に深く関わっていないため、一部からは「なぜ株主とではなく労働者と合意するのか。原則的にこうした協議には反対しないが、われわれも参加させてほしい」との要望が出た。
コンチネンタル株の1%を所有するデカ・インベストメントのファンドマネジャーも、株主は会社の価値を高めるための計画は歓迎するが「現在検討されているような大規模な調整には徹底した対話が極めて重要」として、経営陣に変更の可能性に関する詳細な説明を求めた。これに対しデーゲンハルトCEOは「まだ可能性を探っている段階なので、情報交換できるほどの確固とした計画はない」と返した。
アナリストは、コンチネンタルの再編で、より独立性の高いパワートレイン、エレクトロニクス、タイヤ部門が生まれる可能性があると見ている。
18年1〜3月期の決算は、為替変動の影響で売上高が前年同期比0.1%増の111億ユーロ、 利払い・税引き前利益は9%減となった。
【http://www.autonews.com/article/20180427/COPY01/304279928/1528】