Tuesday, June 19, 2018 10:31 AM

タイヤの空力特性を予測〜東洋ゴムが新技術開発

 東洋ゴム工業は、タイヤの空力特性をシミュレーションできる独自の新技術「モビリティ・エアロダイナミクス」を開発した。

 同社のプレスリリースによると、この技術は内燃エンジン車の一層の燃費向上や、電気自動車(EV)の航続距離延長に必要な空力特性の高いタイヤの開発に貢献する。空力特性とは、空気中で物体が移動、運動するときに受ける空気の力(抵抗)や流れの特質。

 モビリティ・エアロダイナミクス技術は、実際のタイヤのさまざまなパターンデザインを使って、タイヤへの荷重や車の速度といった走行時の諸条件、また多様なホイールや車体の形状といった個別の条件を勘案し、タイヤ変形を考慮した上で走行中のタイヤおよび車両の空力特性を解析、予測できる。その結果、自動車メーカーに対し、個別の車両に求める空力特性の実現に最も適したタイヤを提案できるようになる。

 東洋ゴムは、スーパーコンピューターを用いたタイヤ解析専門の数値計算技術を独自に開発し、これを利用して商品の設計を行っている。タイヤ解析技術とドライビングシミュレーションを融合した独自のタイヤ設計基盤技術「ティーモード(T-mode)」では、設計時間の大幅な短縮や高精度な設計を実現した。モビリティ・エアロダイナミクスはティーモードの進化技術であり、以前の研究では実現されていない領域の解析・予測を可能にした。

http://www.toyo-rubber.co.jp/news/2018/180530.html