Thursday, July 12, 2018 10:24 AM

充電スタンドは200万必要〜CO2規制適応で欧州業界

 欧州自動車工業会(ACEA)はこのほど、自動車やバンに適用される新しい二酸化炭素(CO2)削減目標を満たすには、2025年までにほぼ200万基の充電スタンドが必要になるという試算を発表した。

 ACEAによると、欧州内には現在、10万基を超える充電スタンドがあるが、その76%はオランダ、ドイツ、フランス、イギリスに集中している。これを今後7年で20倍増やす必要があるという。

 ACEAのエリック・ヨナー事務局長は「欧州議会議員は、所属する地域に対して急進的な働きかけが不可欠であることを認識すべきだ。この目標は簡単には達成できない。28人が選出されているすべての地域が、早急に、EU全体の充電インフラを確実なものにするよう取り組まなければならない。このことなしには、大多数の消費者が安心して電気自動車に切り替えられないだろう」と述べた。

 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)は2017年11月、21年から30年までに軽量車のCO2排出量を30%削減するよう業界に提案した。ACEAによると、内燃機関の進歩に限界がある以上、CO2削減目標の達成では代替エネルギー車両の販売に大きく依存せざるを得ない。これはまた、域内で充電インフラがどれほど整備されるかにもかかってくる。

 ACEAはまた、電気自動車(EV)にかかる費用が依然としてEU消費者の負担になっていると指摘。1人当たりのGDPから見たEV普及率を国ごとに比べた場合、GDPが2万900ドル(1万8000ユーロ)以下の国ではEV普及率はほぼ0%だという。また、EU加盟国の半数では0.75%に達していない。一方でGDPが3万5000ユーロ以上の国では1.8%を超えている。

https://www.acea.be/press-releases/article/electric-cars-unrealistic-co2-targets-proposed-by-eu-parliament-ignore-lack