Tuesday, July 17, 2018 11:04 AM
ハネウェル、自動運転車向け新ナビ装置発表
航空宇宙機器大手ハネウェルは、自動運転車を含むさまざまな用途で精密なナビゲーション機能を提供する新しい慣性ナビゲーション装置「HGuide n580」を発表した。
同社のプレスリリースによると、新しい慣性ナビゲーション装置は、位置情報の精度を高めるために初めて慣性測量ユニット(IMU)技術と衛星測位(GNSS)技術の両方が使われている。ナビゲーションおよびセンサー部門のクリス・ランド上席ディレクターは「HGuide n580が提供するIMUとGNSS機能の融合は、特に厳しい環境下で精度が要求される場合に重要になる。例えば都市部を走る自動運転車は、当社の技術によって搭乗者の安全を守りつつナビゲーション・システムの精度や性能を高めることができる」と説明する。
新しいナビゲーションの開発にはハネウェルの航空事業の専門知識が活用され、HGuide n580はトランプ1組分ほどのコンパクトなデザインとなっている。高層ビルや地下トンネルで従来の全地球測位システム(GPS)の使用が難しい大都市など、衛星電波の届く範囲が限られる地域で正確なナビゲーションに必要な機能を提供する。
一般的に、GPSが正確が測位を行うには地上のGPSユニットと複数の衛星との強い信号の接続が求められるが、ビルやトンネルといった都市インフラは受信機と衛星の交信を一時的に遮断し、いわゆる「アーバンキャニオン」と呼ばれる状況を生み出す。
HGuide n580は、IMUとGPSを組み合わせることでGPS信号が切れた時の対応に必要なバックアップ機能を提供する。