Thursday, August 23, 2018 9:48 AM
ループ、燃料電池トラックにレンジエクステンダー供給
大型トラックのゼロ排ガス駆動システムを開発するカナダのループ・エナジー(Loop Energy)は、燃料電池トラックの実証実験プロジェクト「FAST TRACK」の一部として、南カリフォルニアで今後1年走行するピータービルト製のクラス8ハイブリッド・ドレージ(コンテナ輸送用)トラック2台にヘビーデューティ燃料電池レンジエクステンダー(航続距離延長装置)「FC-REX」を供給する。
同社のプレスリリースによると、2台のトラックには、ループの「FC-REX」に加え、日産自動車が提供するバッテリーを使ったトランスパワーの最新「T-NMC」蓄電技術と、バッテリー式電動システムが搭載される。これらの最新技術によってトラックの航続距離は200マイル超となり、サンディエゴとロサンゼルス地域で最大8万ポンドの貨物を輸送できるようになる。
燃料電池レンジエクステンダーは電気自動車(EV)用にデザインされており、燃料電池内の空気の流れを最適化する「eFlow」デザインを使って効率と耐久性を高め、パワー、性能、コストを改善している。ループ・エナジーは2017年にカナダのイノベーション・科学経済開発省から、ゼロエミッション輸送用燃料電池スタックの開発のために76万カナダドル(約56万3000米ドル)の補助金を受け取っている。
同社のベン・ナイランド社長兼CEOは「大型貨物輸送の商業的需要に対応するためには、ゼロエミッションの大型トラックが貨物積載量に影響を与えることなく、十分な航続距離や迅速な燃料補給を提供して車両管理業者のパワー・ニーズを満たす必要がある。当社の堅固で妥協のないレンジエクステンダーは、トラック業者がバッテリーと貨物のどちらを運ぶか選択する必要がなく、所有コストにまったく影響を与えずにゼロエミッションに移行できる」と話している。