Tuesday, January 08, 2019 9:18 AM
トヨタ、CESで自動運転実験車を公開
先進技術の研究・開発を行っているトヨタの米子会社トヨタ・リサーチ・インスティチュート(TRI)は、ラスベガスで8日に開幕する国際家電見本市CESで新しい自動運転実験車「TRI-P4」を公開する。
同社のプレスリリースによると、「P4」は新型(第5世代)「レクサスLS」をベースとした車両で、TRIはP4を使って「ガーディアン(高度安全運転支援システム)」と「ショーファー(自動運転システム)」という2つの自動運転システムの開発を進めていく。
P4は2019年春から、研究開発拠点TMNA R&D(ミシガン州)の試作車開発センターでストック・モデルを使って製作を開始する予定。TRIで自動運転技術を担当するシニアバイスプレジデントのライアン・ユースティス氏は「ショーファーの開発は、すべてまたは限られた運転環境で基本的にドライバーを必要としない完全な自動運転に重点を置いている。ガーディアンは、人間の運転能力を増大させることを目指している。P4実験車をこの春からテストに導入することで、ショーファー、ガーディアン双方の開発加速につながる」と話している。
P4は前世代の「プラットフォーム3」から大幅に進化しており、2台のカメラを追加して側面の認識性能を高めているほか、前方と後方には自動運転車用に設計された2つの画像センサーが追加された。画像センサーはダイナミックレンジの高い新しいチップ技術を搭載している。
レーダーシステムは、特に車両周辺の近距離視野が向上するよう設定されており、8つのスキャニングヘッドを持つライダー(光による検知・測距)は前モデルで使用したシステムを踏襲しつつ新型LSのデザインに合わせた形状にしている。演算能力も向上し、より多くの機械学習アルゴリズムを並行処理してより速く学習することができる。車両の外形デザインは米国のCALTYデザイン・リサーチが担当した。