Friday, January 25, 2019 9:06 AM
三菱電機、車載システムの多層防御技術を開発
三菱電機は、コネクテッドカー(インターネットと常時つながる車)を狙った不正ソフトウェアによる攻撃を検知、防御する「車載システム向け多層防御技術」を開発した。
近年は通信機能を備える車が増え、ネット上のサーバーとの接続や、搭乗者が持ち込むスマートフォンなどのモバイル機器とつながる機能が提供されている。同時に、これらの機能を悪用することで車を外部から攻撃し、走行に関連する制御をできなくするといった危険性も高まっており、車のサイバー攻撃対策の重要性が注目されている。
三菱電機のプレスリリースによると、同社の多層防御技術は、車の通信システムにネット経由で侵入、またはや意図せずにインストールした不正ソフトによる車両制御への攻撃を検知・防御する。
具体的には、攻撃の入り口となる車載情報機器のセキュリティーを強化するため、独自のログ分析型軽量攻撃検知技術と高速セキュアブート技術を開発した。検知技術によって、これまでパターン照合処理に必要だったクラウド連携が不要になり、複雑な外部からのサイバー攻撃を車載情報機器上で検知できるようになる。
また、従来のセキュアブート機能では、ソフトウェア全体をロード・検証するため起動に時間がかかるといった問題があったが、これを高速化し、検証しない場合と比べて車載情報機器の起動時間の増加を10%未満(同社比)に抑えた。