Thursday, March 07, 2019 8:57 AM

イリサール、レンジ延長機能付き電動トラック発表

 スペインの商用車製造大手イリサール・グループ(Irizar Group)は、都市部での使用を念頭においたCNGレンジエクステンダー(航続距離延長装置)付きの電動トラック「Irizar ie(イリサール ie)」を発表した。

 グリーンカー・コングレスによると、「ie」は電動モードで走行しながら、圧縮天然ガス(CNG)エンジンで自動運転機能や稼働時間を延長できる一方、大気汚染や騒音を引き起こさない。同社は現在、完全電動バージョンも開発中。

 このプラットフォームは、環境サービス、総合的水管理、社会基盤設備やその他の技術センターの開発・建設分野で世界をリードするスペインの建設大手FCCとのR&D事業で共同開発された。FCCの都市サービス分野の豊富な知識と経験を生かした共同作業の結果、ごみ収集用のサイドローディング・ボディワークを備えた試作第1号車が作られ、数カ月以内に市場に投入される見通しとなっている。

 キャビンは4人乗りで、ドライバーや同乗者の安全のため乗車用ステップが1つしかなく、フロアは市場で最も低い。今回発表されたのは車長8メートルの駆動方式6×2バージョンで、積載量は18トン。回生ブレーキが搭載され、車の運動エネルギーを最大限に活用できる。

 また、内開きの空気圧式ドアを導入することで路上に障害物があった場合の安全性を高めているほか、急な操作による不慮の事故を防ぐためドアには挟み込み防止センサーが搭載されている。

 最新の予防安全装置や横滑り防止装置も搭載され、内蔵カメラと前方のレーダーで車線変更を検知し、車が意図せず車線を外れた時はドライバーに警告する。さらに、車間距離が短く衝突の危険があってもドライバーの対応が遅れた場合は、自動緊急ブレーキ(AEBS)が作動する。

https://www.greencarcongress.com/2019/03/20190302-irizar.html