Thursday, March 21, 2019 9:16 AM

ミシュランとフォルシア、燃料電池事業の合弁設立

 フランスのサプライヤー大手ミシュランとフォルシアは、ミシュランの燃料電池システム開発子会社シンビオ(Symbio)を中心に、両社の燃料電池関連事業を合弁会社として統合することで基本合意した。

 グリーンカー・コングレスによると、今後は両社が均等に所有するシンビオは、ライトビークル、作業用車、トラックなどの用途向けに燃料電池システムの開発、生産、販売を行う。

 ミシュランとフォルシアはいずれも、ゼロ排ガスの次世代モビリティでは水素燃料技術が重要になり、フランスや欧州に強力な水素産業を構築する必要があると考えており、双方の関連資産を統合することで燃料電池システムの世界リーダーになることを目指す。合弁設立によってシンビオは、あらゆる用途に対応する独自の燃料電池システムを直ちに提供できるようになる。

 燃料電池技術は、電気自動車(EV)で特に激しい使用やより多くの自律機能が必要な場合、バッテリーを補助する役割を持つ。同技術はまた、欧州連合(EU)が設定した欧州の6つの重要な共通プロジェクトの1つにも選ばれている。

 合弁事業では、ミシュランがシンビオのほか研究・開発(R&D)や生産活動を、フォルシアはフランスの国立研究機関CEAとの戦略提携を通して開発した燃料電池技術、業界ノウハウ、自動車メーカーとの戦略的関係を提供する。

 フォルシアは、仏ステリア・エアロスペーズ・コンボジッツ(Stelia Aerospace Composites)との高圧水素タンクの開発に関する共同事業も続ける予定で、シンビオ事業に恩恵をもたらすと見ている。

 このほか、ミシュランと仏電力大手エンジー(ENGIE)との水素エコシステム開発に関する提携も、水素モビリティ分野を中心に合弁事業に利益を与える見通しだ。

https://www.greencarcongress.com/2019/03/20190313-symbio.html