Tuesday, March 26, 2019 9:55 AM
イートンのEモビリティー、インバーター契約獲得に努力
産業機器大手イートン(Eaton、オハイオ州)のEモビリティー部門(EMobility)は、市場基盤を確立するため、電気自動車(EV)のパワートレインを構成する主要部品の契約獲得に力を入れている。
オートモーティブ・ニュースによると、イートンは2018年、Eモビリティー事業の強化に5年間で5億ドルを投じて30件の成長機会を実現させる計画を発表した。最新商品として、体積1リットル当たり35キロワット(KW)の電力密度と98%の動作効率を持つ小型インバーターを開発した。高い競争力がある上に商品化のペースも速いといい、スコット・アダムズ上席副社長は「数カ月以内にある国際自動車メーカー(社名は非公表)に向けて出荷する。誰もが自分たちの製品を確実に市場に出そうとしているため、展開は非常に速い」と述べた。
Eモビリティー部門は、車載部品の劣化、故障を予測する「スマート診断」やインテリジェント・パワーエレクトロニクス分野の商品および技術の開発を計画しており、20億〜40億ドルの売り上げを目指している。イートンの18年売上高は前年比6%増の216億ドルだった。
Eモビリティー部門が開発したインバーターは、燃料電池車を含むあらゆるタイプのEVに使えるよう設計されており、EV市場が拡大する中、その可能性を最大に高める技術は重要になる。また、同部門のインバーターは同じ大きさと形状で異なる出力レベルを提供できるため、モジュール式部品として同じ構造で出力の増減が可能な柔軟性を提供できる。
アダムズ氏によると、Eモビリティー事業の当初の課題の1つは、産業機器大手として知られるイートンの新興技術分野での知名度を上げることだったが、今は状況が改善したという。
Eモビリティー部門はミシガン州サウスフィールドを本拠に約1200人を雇用し、中国、欧州、北米にエンジニアリング拠点を持っており、一部はイートンのエンジニアリング・センターと施設を共有している。
https://www.autonews.com/suppliers/eaton-seeks-inverter-contracts