Thursday, May 16, 2019 9:36 AM
ゴア、低圧解放ベントを開発〜バッテリーパック設計が柔軟に
材質科学大手ゴア(W. L. Gore & Associates、デラウェア州)は、電気自動車(EV)のバッテリーパック向けに内圧調整用部品「ゴア低圧解放ベント」を開発し、このほど独シュツットガルトで開かれたバッテリーショー・ヨーロッパに出展した。
同社プロダクトマネジャーのピーター・ヒルズ氏は「バッテリーパックの設計者にとって、重量とコストが適切で最適なパックを設計することが常に課題になっているという。ゴア低圧解放ベントによってさらに薄く、軽量で低コストの材料を使った信頼性の高いバッテリーパックの設計が可能になる」と話している。
新しいベント技術は、リチウムイオン電池パックのスペース、容積、重量、コストの低減を目的に設計されており、パック設計の自由度が高まる。ベントには柔軟性の高いメンブレン(薄膜)が使われ、最も重要な3つの保護機能を1つに統合している。
まず、非常に低い開口圧力に対応しており、通常の運転状況下と過酷な動作条件下の圧力差を迅速に解消できる。また、繰り返し復元可能な過圧バイパス機能を備え、1つのセルやモジュールの異常発熱に関連した過圧のリスクを低減する。さらに、水、泥、土ぼこりの侵入に対する重要な保護も兼ね備えている。
https://www.gore.com/news-events/events/gore-at-TheBatteryShow-Europe-2019