Tuesday, May 21, 2019 10:24 AM

オートニウム、繊維製のバッテリー用吸音・断熱材開発

 スイスの自動車部品大手オートニウム(Autoneum)は、電気自動車(EV)用に繊維素材のバッテリーアンダーカバー(吸音・断熱材)を開発した。

 同社のプレスリリースによると、このアンダーカバーは、EVの音響や熱管理に関する特定の要件を満たす同社の「ウルトラ・サイレント」素材が使われており、2020年7月以降にドイツの高級車メーカー(社名は不明)の完全電動モデル向けに、ドイツのグンツェンハウゼン工場で生産を開始する予定。

 オートニウムがEV向けに繊維素材のアンダーボディ技術を導入するのは初めて。遮音効果のあるウルトラ・サイレントを使うことで、タイヤの接地ノイズや通過音といった車室内に入ってくる音を低減する。また、繊維製はプラスチック製より最大50%も軽いため航続距離の延長に貢献し、熱管理の最適化でバッテリー効率も改善される。

 ウルトラ・サイレントでできたアンダーカバーは、バッテリーケースの下に配置することで過熱や冷えから電池を守り、温度を一定に保ってバッテリー・キャパシティを最大化し、バッテリーの性能改善に寄与する。

 水、はね石、振動にも強いためバッテリーケースの保護にも役立つ。ウルトラ・サイレント製の部品は、ドイツ工場のほかスイス、米国(インディアナ州)、中国で生産しており、欧州、米国、中国の自動車メーカーがすでに使用している。

https://www.autoneum.com/2019/05/09/battery-undercovers-ultra-silent/