Tuesday, June 25, 2019 10:20 AM

ロックウェル、シリコンバレーにEV開発拠点を新設

 自動車業界向けにソリューションやサービスを提供するロックウェル・オートメーション(Rockwell Automation、本社ウィスコンシン州)は、カリフォルニア州サンノゼの研究・開発(R&D)拠点内に、電気自動車(EV)関連の「イノベーション・センター」を開設した。

 グリーン・カー・コングレスによると、敷地面積8000平方フィートの同センターは、製造の実演、新技術の実地試験、業界専門家やパートナー企業との共同作業を紹介するイベントなどに使われる。AR(拡張現実)やVR(仮想現実)モデルを使って自動車業界の新興および既存メーカーに新しい技術や基準を学ぶ環境を提供し、より早く、低リスク、低コストで市場にEVを提供できるようにする。

 提携企業は、PTC、イーグル・テクノロジーズ、ファナック、平田機工など。このうちイーグル・テクノロジーズはバッテリーパックの製造機、ファナックはロボット技術を提供する。またターンキー型組立ラインを作っている平田機工は、電気駆動ユニットの組み立てやテストを実証するためのアセンブリー・セルを提供する。生産に入る前の試作品や機械のテストにはロックウェルのシミュレーション・ソフトウェア「Emulate 3D」で対応し、EVに駆動システムを組み込む前に性能を確認するための機能テストはティームテクニック(Teamtechnik)が行う。

 ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)によると、2040年までには新車販売の54%がEVになると予想される。現在はEVの生産コストの3分の1をバッテリーが占めているが、バッテリー価格の低下に伴ってEVの需要は拡大し、年間4000万個のEV用バッテリーが必要になると見込まれている。

https://www.greencarcongress.com/2019/06/20190619-rockwell.html