Thursday, October 31, 2019 10:08 AM

イートン、EVの過電流保護ソリューション発表

 産業機器大手イートンは、ヒューズ、パイロスイッチ、コンタクターの機能を1つにまとめた電気自動車(EV)用の高度な高電圧の回路保護ソリューション「ブレークター(Breaktor)」を発表した。

 同社によると、このソリューションはイートンのエレクトリカル・セクター部門の実績ある技術を使って、ヒューズとコンタクター間の調整という重要な問題を解決し、高出力の蓄電池およびインバーターシステムに迅速かつ安全で信頼性の高い保護を提供する。また、複数の電圧レベルや多回路などさまざまな設定で利用できる。

 eモビリティー部門のジェフ・ロウリンガー社長は「ブレークターはEVの衝突事故が起きると車の安全システムと連動して働き、危険な状態に備えて高電圧のバッテリーを車の電気回路から迅速に切り離して、これまでにない保護と安全性を実現する」と説明する。

 イートンによると、EVシステムは、ショート、過電流、衝突事故のほか、急速充電や通常の走行も含むあらゆる状況で、人と車載装置を安全かつ確実に保護する必要がある。ブレークターはそのための完全なソリューションで、外部のトリガーディバイスは電流の急変を検知して自動的に回路を遮断できるほか、サーキットブレーカーのようにリセットが可能。機能を確認した後に装置を再び作動させることができ、自動車メーカーと消費者の両方のコストを削減し、顧客満足度を高めると期待される。

 イートンは過去2年にわたってeモビリティ分野の製品の機能を拡大中で、2019年8月にはインドのテクノロジー企業KPITと提携してeモビリティ事業向けに次世代電動モビリティ技術を開発したほか、19年初めにはEVの航続距離を延ばす新しいインバーターを開発している。

https://www.eaton.com/us/en-us/company/news-insights/news-releases/2019/eaton-introduces-breaktor-ev.html