Wednesday, November 13, 2019 9:08 AM

オートニウム、騒音を抑える新素材を開発

 スイスの自動車部品大手オートニウム(Autoneum)は、エンジンルームの遮音性を高められるPET(ポリエチレンテレフタレート)の新素材「Hybrid-Acoustics PET」を開発した。

 同社のプレスリリースによると、この素材を使った部品は電気自動車(EV)にも内燃エンジン車にも使用できる。同社は2020年春から中国江蘇省の工場で、スウェーデンの自動車メーカーのさまざまな新型EVモデル向けにこの素材を使った電動モーター用カプセルを製造する。

 また、フランスのオン・アン・ブレイの工場からは、フランスや日本のさまざまな内燃エンジン車向けにエンジンルーム用部品を供給する予定。

 「Hybrid-Acoustics PET」には、遮音材であると同時に吸音材としても機能する独特な繊維素材が使われており、電動モーターのカプセルに使用すれば騒音の発生源で音が低減され、特に電気駆動ユニットの高周波音が減衰される。その結果、車内の騒音が効果的に抑えられる。

 また、難燃性で最高180℃の耐熱性があるため、内燃エンジン車でもパワートレインの遮音材に使用できる。さらに、この素材を使った部品は従来の遮音材より最大40%軽いため燃費の改善につながるほか、この素材は再生繊維から得られるPETだけでできているため、環境に優しいモビリティ・ソリューションを求める顧客の要求も満たせる。

https://www.autoneum.com/2019/11/05/hybrid-acoustics-pet-sets-new-standards-for-sustainable-noise-protection/