Thursday, December 05, 2019 9:08 AM

ノースボルト、バッテリー生産目標を3倍に拡大

 スウェーデンのEV電池メーカー、ノースボルト(Northvolt)は、2030年までにバッテリー生産能力を現在の計画の3倍に高める目標を掲げている。

 フィナンシャル・タイムズによると、これまでは30年までに電力量換算で64ギガワット時(GWh)の生産量を達成する計画だったが、ペーター・カールソンCEOは「当社の野心が64GWhよりはるか上を目指していることは間違いない。われわれは今後10年間で業界の景観が形成されるのを目にすることになる。150GWhまたは25%の市場シェアは非現実的ではないと思う」と述べた。

 ノースボルトは欧州の電池製造最大手の1つだが、中国のコンテンポラリー・アンペレックス・テクノロジー(CATL)や韓国のサムスンSDI、LG化学、SKイノベーションといったより大きなアジアのメーカーと競合している。

 アジアのメーカーはすべて欧州に工場を持っているか建設する計画を発表しており、ノースボルトもスウェーデンとドイツで工場建設計画を進めている。スウェーデンの工場は、20年には建設の初期段階が終了し、23年には全体が完成する予定で、全面稼働時の年間生産力は32GWhとなる見込み。同社は19年、このセル工場のために欧州投資銀行(EIB)から3億500万ユーロ(3億9200万ドル)の融資承認を取り付けている。

 ドイツの工場は、フォルクスワーゲン(VW)との折半出資事業となり、ニーダーザクセン州ザルツギッターで20年に着工、23年末か24年初頭に生産を開始し、当初の年間生産力は16GWhの予定。VWはこの合弁事業に9億ユーロ(10億ドル)を投資している。

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