Thursday, April 02, 2020 10:38 AM
パワーセル、ボッシュから燃料電池スタック受注
スウェーデンの燃料電池大手パワーセル(Powercell)は、ドイツの自動車部品大手ボッシュから燃料電池スタック「PowerCell S3」の大口注文を受けた。
パワーセルによると、受注額は1150万クローネ(約110万ドル)で、2020年1〜3月期の業績に好影響を与える見通し。パワーセルとボッシュは19年4月に自動車業界向け「S3」の生産・販売で提携しており、今回の受注はこの共同開発・ライセンシング契約の枠組みに沿った供給となる。
この契約には、「PowerCell S3」の共同開発のほか、乗用車、トラック、バスといった自動車向け「PowerCell S3」の新型および改良バージョンの独占的生産・販売権をボッシュが得るという内容が含まれている。ボッシュは以前、遅くとも22年には独自で「PowerCell S3」の生産を開始すると発表していた。
パワーセルが参加しているドイツの燃料電池開発プロジェクト「アウトスタック・インダストリー(ASI)」で開発する燃料電池スタックは、ボッシュとのパートナーシップに含まれない。ASIはドイツ政府が支援しており、BMW、ダイムラー、フォード、フォルクスワーゲン(VW)といった大手自動車メーカーなどが参加している。
「PowerCell S3」の現行バージョンは出力30〜125キロワット(kW)で、純粋な水素で稼働し、固体高分子形燃料電池(PEM)技術を使っている。またさまざまな厳しい条件下でも機能するよう鋼鉄製バイポーラープレートで構築されている。
https://autotechinsight.ihsmarkit.com/news/5254460/powercell-receives-order-for-powercell-s3-fuel-cell-stacks-from-bosch-worth-usd12-million