Monday, April 13, 2020 10:17 AM

セアト、ワイパー部品使い人工呼吸器を製造

 VWグループのセアト(SEAT)は、小型車「レオン」を製造するスペイン・マルトレイル工場で、人工呼吸器を製造している。

 グリーンカー・コングレスによると、セアトが自動車から人工呼吸器の生産へと短期間で移行できたのは、多くの従業員が集中的に取り組んだ結果だ。

 新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が始まって以来、セアトは人工呼吸器など病院での需要が高まっている機器を生産するために複数のプロジェクトを立ち上げた。生産モデルが決まるまで、エンジニア陣は合計で13の試作品を作った。

 人工呼吸器のプロジェクトでは、セアトの工場で3D印刷されたギア、ギアボックスのシャフト、そしてフロントガラスのワイパー用モーターが使われている。最高品質を目指し、スペインのエンジニアリング会社Protofy.XYZと共同で設計した製品「OxyGEN(オキシジェン)」が誕生した。

 さまざまな地域から集まった従業員150人が、以前は「レオン」の部品組み立てに使われていたラインで人工呼吸器を組み立てている。1台は80点以上の電子・機械部品で構成され、紫外線殺菌によって徹底した品質管理が行われている。

 セアトのプロジェクトに関与した企業や団体には、Protofy. XYZ、CMCiB、バルセロナ大学、Recam Laser、Doga Motors、Luz Negra、フィコサ、ボッシュ、イドネオ、Secartys、LCOEなどが含まれる。