Monday, April 20, 2020 10:09 AM

高性能モデルで信用固め〜フォードのEV戦略

 フォードのEV販売戦略は、高性能モデルで市場参入した後、それをひな形に安価なモデルへとラインを広げていく形になる。ロンドンで開かれたビジネス・カー誌主催のイベントで、英国のフォード幹部2人が説明した。

 同誌によると、フォード最初のEV「マスタング・マッハE」は、高性能な大型SUVで、価格は約4万2000ポンドから。ボクソール、プジョー、ホンダが提供する新型EVの基本価格よりはるかに高い。

 フォードは、「マッハE」のサイズ、パフォーマンス、航続距離を考えると他社のモデルより価値が高く、EV戦略としても正しいと考えている。最高の製品を市場に出して電動車の強みを示せば、後に続く下位製品は最初から信頼され、消費者はフォードがどんな物を提供するか理解してくれるとしている。

 将来のより小さなEVに関しては、2019年に、VWのEV専用プラットフォーム「MEB」共有で、合意している。まだ市場が小さいため、提携による規模の利点共有が重要だという。

 完全電動車以外では、「フィエスタ」「フォーカス」「プーマ」といった小型のマイルドハイブリッド車、「モデオ」「ギャラクシー」「Sマックス」など従来のハイブリッド車、新型「クーガ」のようなプラグイン・ハイブリッド車という3本立てのアプローチになる。