Tuesday, June 02, 2020 10:15 AM

EV急速充電網の構築、場所選びが重要に

 テスラ・スーパーチャージャーやエレクトリファイ・アメリカ(EA)が進めているDC(直流)急速充電器を備えた充電ネットワークの構築では、場所の選定が最も重要になる。

 グリーンカー・リポーツによると、急速充電ステーションは、ドライバーが最短の時間で最長の航続距離を得られるという利点を人々に売り込む上で重要だ。しかし、最近のEAの動画でも指摘されているように、現在は各ステーションが非常に見つけにくい場所にある。

 EAで土地購入・開発・戦略を担当するレイチェル・モーゼス氏によると、場所の選定には、施設が使いやすく、ドライバーの目的地の途上にあるだけでなく、電源に近い、車やハードウェアを収容できる十分なスペースがあるといった条件がそろっている必要がある。さらに実行可能性調査(feasibility studies)というものがあり、周辺の犯罪発生率や人口統計学的情報が考慮される場合もある。そのほか、微気候(地表近くの狭い範囲の気候)などの細かい理由で不適地と判断される可能性もある。

 商業不動産に関する理解も必要で、これには地主との慎重な交渉が含まれる。充電ステーションは簡単に動かせないという点も考慮しなければならない。

 人口が密集した都市部は高速道路沿いより場所を確保しにくく、EAがバンク・オブ・アメリカの拠点約40カ所に充電ステーションを設置するという決断を下したのもこれが理由の1つだったと考えられる。EAは現在、米国でゼロエミッション車(ZEV)を普及させる4段階・10年間の投資計画の第2段階にある。期間は2019年7月〜21年12月で、高速道路沿いの戦略地点だけでなく、18の大都市圏にDC急速充電ステーションを設置する予定だ。

https://www.greencarreports.com/news/1128271_location-is-everything-for-high-power-dc-fast-charging