Monday, September 28, 2020 9:56 AM

テスラのバッテリー戦略でサプライヤー3社大幅安

 テスラがEV用バッテリーのコスト削減計画を明らかにし、セルを自社開発する意向もほのめかしたことで、同社に電池を供給するアジアのサプライヤーの業績見通しに陰りが出ている。

 ブルームバーグ通信によると、テスラと取り引きする世界の3大EV電池メーカー、韓国LG化学、中国の寧徳時代(CATL)、日本のパナソニックはいずれも株価が急落した。

 「モデルS」「モデルX」「モデル3」を販売しているテスラは、3社からの電池購入量を増やす必要があるが、イーロン・マスクCEOはツイッター投稿で、電池の自社生産を始めないと22年から「深刻な不足」に直面するとつぶやいた。

 マスク氏は約3年以内に2万5000ドルの車を作る計画も明らかにした。同社の最低位モデルは3万7990ドルで、この大幅な値下げは最も高価なEV部品である電池のコストを半減することで達成する。

 これを受け、ジェフリーズ・ジャパンのアナリスト、アトゥール・ゴヤル氏はパナソニックの格付けを引き下げ、「サプライヤーには、テスラの技術やプロセスに追いついてコストを下げよという圧力がかかる可能性がある」「テスラがすぐに自社製電池に置き換えられないにしても、パナソニックが価格設定力を持つ可能性は低い」との見方を示した。