Monday, December 21, 2020 8:28 AM
カヌー、電動配送バンを公開〜将来はトラック、工場建設も
ロサンゼルスを拠点とする新興電気自動車(EV)メーカーのカヌー(Canoo)はこのほど、商品第2弾として発売する電動配送バンを公開した。
ロイター通信によると、配送バンはサイズが2種類あり、価格は約3万3000ドルから。2022年後半に台数限定で発売し、23年には規模を拡大する予定。電動配送車の需要は急激に高まっており、フォード、ゼネラル・モーターズ(GM)、ダイムラー傘下メルセデスベンツ、新興のリビアンやアライバルなど多くのメーカーが開発を進めている。
カヌーの配送バンは、データ報告機能と接続し、自動運転機能や車載ソフトウェアの無線更新(OTAアップデイト)機能も備える。2つのバリエーションは「多目的配送車両1(MPDV1)」と「多目的配送車両2(MPDV2)」と呼ばれ、それぞれ3つのバッテリーサイズがあり、航続距離はMPDV1が推定130〜230マイル(209〜370キロ)、MPDV2が90〜190マイル(145〜306キロ)となる見込み。荷物の積載量は他社モデルよりも約30%多くなるという。まずは米国で発売した後、カナダ、メキシコ、欧州に広げる計画だ。
17年設立のカヌーはこれまでに、バッテリーと電気モーターをステアリング、ブレーキ、ホイールなどのシャーシ・コンポーネントと組み合わせ、さまざまなタイプの車体を構築できる低層プラットフォーム「スケートボード」を開発している。22年上半期に第1号製品として7人乗りの乗用車「カヌー」を発売する予定で、10月に就任したトニー・アクィラ会長によると、その後に配送バン、25年にはスポーツセダンを出し、さらにその後はピックアップ・トラックの発売も計画しているという。
同社は12月後半に、特別目的買収会社(SPAC)Hennessy Capital Acquisition Corp IVとの合併を通じて上場する予定で、現在はカナダのサプライヤー大手マグナ・インターナショナルと委託製造契約の締結に向けて協議しているが、小規模工場で車を自社生産する計画もある。