Tuesday, March 16, 2021 10:24 AM
メレキシス、車載ToFカメラ技術を強化
ベルギーの半導体メーカー、メレキシス(Melexis)は、ニュージーランドのIT企業クロノプティクス(Chronoptics)とライセンス契約を結び、自動車に搭載するToFカメラのマルチパス干渉や直線性誤差の補正でクロノプティクスの技術を独占的に使用する。
クロノプティクスの技術の使い道には、自動運転車(AV)用のADAS(先進運転支援システム)や、車内監視および安全システムが含まれる。
メレキシスのセンサーおよび照明部門のデミアン・マックVP兼ゼネラルマネジャーは「これらの新しい知的所有権(IP)は、当社のタイム・オブ・フライト(ToF)リファレンスデザイン(半導体チップの設計図)の評価に使える。当社の第3世代ToFセンサーは、センサーの性能という点で画期的で、この革新的な技術とその他のメレキシスのIPがシステムレベルのパフォーマンスをさらに向上させる」と話している。
赤外光を拡散照射してカメラのように3次元(3D)画像で距離情報を得るToFカメラでは、広い視野(FoV)で使われる場合などに、霧などで乱反射して光の経路が複数同時に計測されてしまう「マルチパス干渉」が起きる。また、反射率の高い物体があると深度測定が不正確になる恐れがある。
クロノプティクスの特許技術は、正しい深度値を回復してToFカメラの精度を高める。将来の車載装置ではさらに広いFoVが要求される見通しで、メレキシスの顧客企業はこの技術によって事前に予想される課題に対応し、問題を軽減できる。
https://www.melexis.com/en/news/2021/4mar2021-melexis-announces-an-exclusive-license-agreement-with-chronoptics