Thursday, April 22, 2021 10:31 AM

カストロール、EV電池用の冷却液発表

 英国の潤滑油大手カストロール(Castrol)は、電気自動車(EV)をより短時間で充電できる新しいバッテリー用冷却クーラント(eサーマル・クーラントフルード)「カストロールON」を発表した。

 同社のプレスリリースによると、カストロールONは直接冷却用に特別配合された液体誘電体で、液体がモジュール内を循環し個々のバッテリーセルと直接接触するため、動作条件や周囲の温度にかかわらず熱管理が大幅に改善される。

 カストロールONを使用すると、個々のセル内で温度スパイクが発生する可能性が低下し、発生しても発生源で抑えられるため、熱暴走のリスクを大幅に削減できる。同社が行った調査では、より速い充電が可能になり、水やグリコールクーラントと液体誘電体を使った時よりも、放電中の最高セル温度が大幅に低下することが示された。

 カストロールのEVフルード研究マネジャー、マーク・ペイン氏は「バッテリーの耐用期間を通じて高レベルのパフォーマンス、プロテクション、持続可能性が提供できることを確認するため、カストロールONの広範なテストを実施している。バッテリーを直接冷却することで実現できる電力密度の向上により、メーカーはより優れたパフォーマンスと大幅に改善された急速充電機能を備えたEVを開発できるようになる。ダイレクトeサーマル・フルードは現在、注目度の高いハイブリッドやEVハイパーカーでのみ使われているが、やがて次世代の量産EVに採用されるようになると見ている」と述べた。

https://www.castrol.com/en_gb/united-kingdom/home/castrol-story/newsroom/press-releases/castrol-announces-launch-of-castrol-on.html