Monday, May 17, 2021 10:22 AM

VW、25年に自動運転のマイクロバス提供へ

 フォルクスワーゲン(VW)グループは、自動運転車(AV)開発の新興企業アルゴAI(Argo AI、ペンシルベニア州)との提携の一部として、かつてヒッピー全盛期に人気の高かったマイクロバスを復刻した電動バージョンに自動運転機能を加える予定だ。

■「ID.Buzz」をレベル4に

 オートモーティブ・ニュースによると、VWは、2025年に人や物の商業輸送ができるよう、電動マイクロバス「ID. BUZZ」にレベル4の自動運転機能を備えたモデルの開発に取り組んでいる。レベル4は特定条件下での自動運転が可能なことを意味する。

 現在は米国内の6カ所でアルゴAIの技術を検証しており、21年は試験場所にドイツのミュンヘンも加えてシステムを改善する予定。

 バン部門の自動運転責任者クリスティアン・ゼンガー氏によると、最終的な開発の焦点は人口密度の高い都市部での走行。技術的な複雑さは増すが、モビリティー製品の集中的使用の基盤が提供されると見込まれる。

 自動運転の安全な商業化は、非常にコストがかかる上技術的にも困難で、VWやフォードはアルファベット傘下ウェイモなどの市場リーダーの後を懸命に追いかけている。ゼネラル・モーターズ(GM)の自動運転部門クルーズは、19年にロボタクシー(自動運転タクシー)の事業化計画を撤回した後、まだ何も動きを見せておらず、配車サービス大手のウーバーとリフトはいずれもここ数カ月で自動運転技術開発部門の売却を進めている。

 ウェイモも20年末、無人の自動運転バンによる移動サービスの提供を始めたが、サービスはアリゾナ州フェニックス地区の郊外に限定されている。