Tuesday, June 29, 2021 8:55 AM
KIT、ミュンヘン市向けにバスの隊列走行システム開発へ
ドイツのカールスルーエ工科大学(KIT)の研究チームは、SWM(ミュンヘン・エネルギー公社)およびオランダの電動バスメーカー、エブスコ(EBUSCO)と協力して、ミュンヘンの公共交通機関向けに自動運転の電動バス・システムを開発している。
KITによると、このシステムでは、複数の車両を短距離で互いに追従させ、電子的に車両を制御する隊列走行(プラトゥーニング)が使われる。この隊列走行は必要に応じて特定の交通ニーズに対応させることが可能。ミュンヘン市と同市を首都とするバイエルン州は、実際の交通状況下で自動運転車(AV)をテストするため、ミュンヘン北部に自律型コネクテッドカー用の都市試験場を構築している。
ミュンヘンの公共交通機関は、これまで連節バスを使って曜日や時間帯による需要の変動に対応してきたが、長期的にはすべてのバスを電動車に置き換える予定だ。KITの情報処理技術研究所(ITIV)所長を務めるエリック・サックス教授によると、電動でトレーラー(後部バス)をけん引するには膨大な量の電気エネルギーが必要となり、連節バスの電動化はコスト的にもエネルギー的にも効率が良くない。しかし、隊列走行のような純粋に電子的で情報ベースの取り合わせなら、トレーラーではなく普通のバスをつなぐことができる。
KITの研究チームはSWM、エブスコとともに、これらのアルゴリズム(計算手法)を2022年半ばまでに開発するバスのプロトタイプに搭載し、短距離輸送用の北部試験場でテストする予定だ。
https://www.kit.edu/kit/english/pi_2021_050_platooning-the-future-of-munich-city-buses.php