Friday, May 20, 2022 10:02 AM

EV電池リサイクルの枠組み作成〜業界団体AAI

 主要自動車メーカー、部品会社、技術系企業が加盟する米国自動車イノベーション協会(AAI)は、EVに搭載されたリチウムイオン電池の再使用、転用、再生利用に関する政策的枠組みを発表した。

 オートモーティブ・ニュースによると、AAIはこの枠組みが、EV用電池の国内循環経済を支援・維持し、製造業の雇用を創出して、米国のエネルギー安全保障を高め、重要鉱物の外国産品への依存軽減につながると考えている。

 AAIは電動化関連の投資が2030年までに5150億ドルに達すると見込んでいる。電動化への移行は、EV電池の需要が高まることを意味し、電池のサプライチェーンを支え、米国の競争力を高めるためには電池に使われる鉱物の国内調達が必要になる。

 AAIのジョン・ボゼラCEOは「電動化は順調に進んでいるが、EV電池の大幅な生産増強が必要だ。電池部品の流れを維持し、持続可能性だけでなく、雇用を生み外国産鉱物への依存を減らす形で入手できるようにするにはどうすればいいかが、新しい政策枠組みの目的だ。業界は将来の脱炭素輸送を実現するための条件を整えようとしている」と述べた。

 政策枠組みは、保証期間内の電池を搭載して走っているEV、保証期間を過ぎた電池を搭載して走っているEV、そして耐用年数を過ぎたEVに関する責任を規定した。また、リチウムイオン電池の保証期間中は自動車メーカーが責任を持って使用済み電池を適格な施設に運び、再使用、転用、再生利用することを義務付けるなど、必要な「安全策」の整備と規制を議会や当局に要求している。さらに、枠組みで規定された電池の再使用、転用、再生利用の手順に従わない場合は責任者に罰則を適用することも提案している。