Friday, June 24, 2022 7:00 AM
BASF、中国の正極材生産能力を増強
ドイツの化学大手BASFは、過半数株を所有する中国の電池材料子会社BASFシャンシャン・バッテリー・マテリアルズ(BSBM)が正極活物質(CAM)の年間生産能力を10万トンまで拡大すると発表した。
プレスリリースによると、この拡張は電気自動車(EV)業界の需要の高まりを受けた動き。湖南省長沙と寧夏省水山の既存施設に新しい生産ラインを設置し、オフガス(未利用の状態で放出されるガス)、廃熱、酸素リサイクルなどのエネルギー回収技術も導入する。
BASFは拡張プロジェクトで、EV用電池材料業界の要件を満たすため、プロセス設計、生産環境管理、ダストコントロール分野で業界を主導する基準を導入する。この高い基準は同社が高い生産品質を維持するのに役立つと期待される。
新ラインは2022年10〜12月期に稼働が始まる予定。現在これらの拠点では、高ニッケル、超高ニッケルおよび高マンガンニッケル-コバルト-マンガン酸化物(NCM)活物質を製造している。NCM活物質は、エネルギー密度が高く高性能であるためEV業界で人気が高く、車両電動化の進行に伴いEV電池製造業界では正極活物質の需要が増加している。
BASFは6月初め、カナダのナノ・ワン(Nano One)とリチウムイオン電池材料の開発および生産で提携した。ナノ・ワンが特許を持つ「One-Pot」および「M2CAM」製造技術を使って次世代NCM活物質を開発する。
https://www.basf.com/tw/en/media/news-releases/asia-pacific/2022/06/p-22-253.html