Thursday, August 04, 2022 6:47 AM

イノビズ、VW子会社にライダー供給〜契約規模は40億ドル

 ライダー(光検知・測距装置)や認識ソフトウェア開発のイノビズ・テクノロジーズ(Innoviz Technologies、イスラエル)は、独フォルクスワーゲン(VW)のソフトウェア子会社カリアド(Cariad)にハードウェアとソフトウェアを供給する40億ドル相当の契約を締結した。

 ロイター通信によると、イノビズが供給する部品にはライダーが含まれ、2020年代半ばからVWグループ傘下の複数ブランドの先進運転支援システム(ADAS)および自動運転システムで使われる予定。

 カリアドは契約の金銭的詳細を明かしていないが、イノビスの説明では、自社の時価総額(5億ドル強)の7倍以上の規模になるという。16年創業のイノビズは、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて21年4月に上場したが、株価はこれまでに3分の2も下落し、上場時に16億ドルだった時価総額は5億4000万ドルにまで落ち込んでいる。

 カリアドは20年、VWグループのソフトウェア開発調整部門として始まり、25年までにVW傘下全ブランドの統一ソフトウェア・プラットフォーム構築を目指している。22年初めにはボッシュ、クアルコム、STマイクロエレクトロニクスとの技術提携を発表した。

 VWが、自動運転技術戦略においてこうしたさまざまな提携をどのように生かす計画かは不明。カリアドは7月上旬、VWの監査役会からの批判を受け、ソフト開発のペースを高めるため合理化を行うと発表した。イノビズとの提携では、イノビズがカリアドの将来のアーキテクチャーのために20年代半ばからライダーを供給すると説明しており、このアーキテクチャーがVW傘下のブランドが販売する数多くの車両を支えるという。