Thursday, February 09, 2023 5:57 AM
プラグパワーとJM、グリーン水素経済の推進で提携
水素燃料電池大手プラグパワー(Plug Power、ニューヨーク州)と英特殊化学品大手ジョンソン・マッセイ(JM)は、グリーン水素経済を加速させるための長期戦略提携を発表した。
グリーンカー・コングレスによると、JMは燃料電池の主要部品である膜電極アセンブリー(MEA)の戦略的サプライヤーとなって、プラグ・パワーの触媒、膜、触媒コーティング膜(CCM)の需要の大部分を満たし、安定した貴金属の供給と独自のリサイクル能力を提供する。
この戦略提携は、2026年に50億ドル、30年に200億ドルというプラグ・パワーの売り上げ目標を支援する。両社はこれらの目標達成のために、世界最大規模(5ギガワット=GW、将来的には10GW)となるCCM製造施設に共同投資する。施設は米国に建設され、25年に生産を開始する予定。
また両社は、米国の「インフレ抑制法(IRA)」や欧州の「リパワーEU(REPowerEU)」といった政府の助成制度も活用し、水素業界全体の成長を後押しする。
プラグ・パワーは液体水素の大手ユーザーで、世界最大の燃料補給所網と6万台以上の燃料電池システムを持ち、世界中で10億時間以上稼働させている。アマゾン、カルフール、ウォルマート、BMWなどの顧客がビジネス目標を達成し、事業の脱炭素化を実現するために、製造、貯蔵、配送からエネルギー生成まで一貫したグリーン水素業界体系を構築している。
一方JMは、白金族金属(PGM)化学と触媒作用を主力とする水素分野のリーダーで、長年にわたって構築した顧客関係と2GWの製造能力を持つ確立された水素テクノロジー事業を持ち、英ロイストンに新設する3GWのギガファクトリーで5GWまで生産能力を拡張する計画を進めている。