Tuesday, May 02, 2023 4:41 AM

GM、主力EV「ボルト」の生産を年内に終了

 GMは、EV「シボレー・ボルト」の生産を23年内に終了すると発表した。ゼロエミッション(無公害)車の生産は、新しい電池プラットフォームを使ったトラックやSUVに重点を移す。

 ロイター通信によると、GM初の大衆向けEVであるボルトEVの販売台数は、21年が2万4828台、22年は3万8120台、23年1-3月は1万9700台と、現在でもGMの米EV販売台数の90%以上を占める。価格は2万6500ドルからで、7500ドルの連邦税控除の対象であり、バイデン政権からはたびたび手頃な価格のEVとして例に挙げられてきた。

 ハーバード・ケネディ・スクールの客員研究員で、交通政策に詳しいデイビッド・ジッパー氏は、GMの決定を「交通安全、排ガス削減、EVの購入しやすさの観点から、一歩後退といえる。裕福な米国人しかEVに手が届かなくなり、不公平を拡大して車の電化を遅らせることになる」と批判した。

 GMは22年1月、ボルトを製造するミシガン州オライオン・タウンシップ工場に40億ドルを投資し、「アルティアム」電池を採用した次世代のEVプラットフォーム(車台)で「シボレー・シルバラード」と「GMCシエラ」の両EVモデルを生産すると発表した。

 GMは、デトロイト・ハムトラミク工場とオライオン工場は24年後半までに年間60万台以上の電動トラックを製造できるようになると説明した。