Tuesday, May 09, 2023 6:31 AM

マグナ、欧州大手自動車メーカーからeドライブを大口受注

 カナダの自動車部品大手マグナ・インターナショナルは、欧州拠点の高級自動車メーカーから新しい電気駆動システム「eDS Mid」を大口受注したと発表した。

 エレクトライブによると、この電動システムはメーカーが2027年に発売する予定のセダンおよびSUVモデルに搭載されるという。

 「eDS Mid」は、100〜140キロワット(kW)の出力範囲を持つ拡張性のあるコンパクトな高速モーターで、800ボルト(V)の電圧システムに最も適している。インバーターはシリコンカーバイト(SiC)半導体をベースにしており、重量は72キログラム(kg)未満、最大トルクは2000ニュートンメートル(Nm)。

 搭載されるセダンやSUVがどのセグメントかは不明だが、性能仕様を考慮するとコンパクトカーまたはミッドサイズカーなのは明らかで、この駆動システムが「手頃なコスト」と強調されていることや、「eDS Mid」というモデルの名称もミッドサイズであることをうかがわせる。少なくともオプションとして全輪駆動(AWD)が提供されるようで、マグナは「電動AWD向けの高電圧電動システムとして、新しいデカップリングシステムによる高速再接続を可能にする」と説明している。

 eドライブの生産は欧州で行われ、スロバキアのケチネックとオーストリアのラナッハにあるマグナの工場で26年に生産が始まる予定。マグナ・パワートレインのディバ・イルンガ社長は「未来の電動パワートレイン技術は今開発されている。私たちは、顧客が必要とする拡張性のある技術ソリューションを開発し、市場に投入するという挑戦を受け入れている。この新しいビジネスは、私たちの電動化戦略における重要な到達点になる」と話している。