Thursday, September 14, 2023 6:45 AM
日立アステモ、AMDの技術で次世代前方カメラを強化
日立Astemo(アステモ)は、定速走行・車間距離制御装置(ACC)および自動緊急ブレーキ(AEB)向けの新しい前方ステレオカメラに、半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)のアダプティブ・コンピューティング技術を採用した。
AMDのプレスリリースによると、採用されたマルチプロセサー・システム・オン・チップ(MPSoC)「AMDオートモーティブXA Zynq UltraScale+」は、車載カメラにステレオ画像と単眼画像の処理能力を提供し、前世代のカメラの3倍となる120度以上の広角範囲で対象物を検出できるようにして、全体的な安全性を高める。
日立アステモのパワー トレイン & セーフティシステム事業部ECUSolution BU副BU長の工藤真氏は「AMDオートオーティブXA Zynq UltraScale+は、非常に汎用性が高く、当社の前方カメラシステムに安全確保のための複数の機能を追加できる。高性能で拡張性に優れたAMDのプログラマブル・シリコンは、当社の前方カメラ・システムの非常に複雑な画像信号処理要件に明確なメリットをもたらす」と話している。
AMDのAPACセールス担当コーポレート副社長ユセフ・カリロラヒ氏は「日立アステモは、当社のアダプティブ・コンピューティング技術を活用したこの広角ステレオカメラの開発で、技術的リーダーシップを明確に示した。安全性の向上と事故回避は自動車技術にとって重要な原則で、AMDはこれらのカメラシステムの基盤技術を提供できることを誇りに思う」と述べた。
カメラシステムは、自動運転や先進運転支援システム(ADAS)で重要な役割を担う。前方カメラは、車両がこれらのシステムで物体や人を確実に検出できるようにする。AMDの技術を搭載した日立アステモのセンシング・システムは、ステレオカメラの画像処理アルゴリズムと人工知能(AI)を組み合わせることにより、高精度な物体検知を可能にし、映像に基づく運転支援システムを実現している。
日立アステモは、2021年初めに日立オートモティブとホンダの主要サプライヤー3社が合併してできた会社。
https://www.amd.com/ja/newsroom/press-releases/2023-09-07-amd-astemo-ai.html